仏教聖典




仏の知慧は海のごとく広大にして、仏の心は大慈悲なり。仏は姿なくして妙なる姿を示し、身をもって教えを説かれた。
この本は二千五百余年の間、国を越え民族を越えて保ち続けられてきた五千余巻の仏の教えの精髄である。
ここには仏の言葉が凝縮されており、人びとの生活と心の実際の場面に触れて、生きた解答を与えている。

法輪

法輪について

法輪とは梵語(サンスクリット)のダルマ・チャクラDharma-cakraの漢訳で、車の輪が回り続けるように、未来に向かって永遠に弘められていく仏の教え、すなわち仏法を象徴しています。八つの放射状の輻【や】は、仏教の最も重要な実践徳目である「八正道【はっしょうどう】」(正しいものの見方、正しいものの考え方、正しいことば、正しい行い、正しい生活、正しい努力、正しい念【おも】い、正しい心の統一)を表したもので、仏像が作られる以前の時代には、この法輪が仏教における礼拝の対象として拝まれ、現在では仏教徒共通のシンボルとして国際的に用いられています。

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